届いた手紙より、届かなかった手紙のほうに惹かれる。

f:id:alicewithdinah:20160303201444p:image

海を渡って(空を飛んで?)
アメリカからエアメールがきた。
母にきた。

私が出したんだけどね。
サンタモニカで買った、
夕方の静かな海の写真のポストカード。
1週間足らずで届いてくれた。

いっぽうイギリスのエアメールは
「ロイヤルメール」という
すてきな名前をお持ちになりながら
なかなか頼りにならないのだ。
届くはずだった手紙がとうとう
私の手には届かなかったようだった。

最近はなかなか文通もしないけれど
生まれてからというもの、それなりの
数の手紙を受け取ってきた。
授業中にこっそり回しあった手紙から
遠方に住む友人からの手紙。

だけどたしかに届いた手紙をいつしか
私は忘れてしまう。
読んだらきっと忘れてしまうのだ。

それに比べたら、
届かなかった手紙のことは忘れられない。

手紙にかぎらず、
届かなかったものほどいつまでも
覚えていてしまうんだと思う。
全部届いてしまったらつまらないな、
とさえ思ってしまう。

f:id:alicewithdinah:20160303202528p:image