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愛しきSF

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何かひとつ映画を観るために
映画館に訪れると、予告編を幾つか観る。
涙を誘うような映画音楽と、
気になって仕方なくなる台詞たちに彩られる
予告編は映画館で観るとより迫力がある。

「黒崎くんの言いなりになんてならない」
の予告編を観た時は、
そして小松菜奈?!大変だぁ!」
好きな人ばかり出ているので驚いた。
そして、これは、ひとりでは観に行けないや
とそうそうに思ったのだ。

タイミングよく友人がTwitterでこの映画を
観たい人をつのっていたので、
つぶやきを見つけたときは即リプした。

映画館は小学生から高校生くらいの女の子たち
(私たちと同様女友達でワイワイ観たいのだ)
たまにカップル、謎の高校生男子軍団
でいっぱいだった。
高校生が主人公の映画ならよくある客層で
覚悟はしていたけれど、
「私たちシニアだね」と苦笑したりした。

高校デビューした女の子が、
学園中に知られるふたりのイケメン
(白王子と黒王子)の間で揺れるラブコメ…と
友人に言わせれば「むしろSF」な作品。

なんでそんなに走ってるの、
なんで5人で遊園地に行って
その並びで気にならないの!…なんて
ツッコミどころはあれど、
そんなのは問題ではないのだ。

中島健人さん演じる黒王子は
冷酷ながらとてもかっこよく、
千葉雄大さん演じる白王子は
明るい髪がよく似合う癒し系、
そして「バクマン。」でもスクリーンで観た
小松菜奈さんの透明感は健在だ。

美しい人々の織りなす映像美…
若々しい言葉のやりとり…

遊園地にある、
その遊園地にあるほかの何よりも
楽しいアトラクションに乗っている気分だ。

ディズニーランドに行って、
何かアトラクションに乗ると
勝手にストーリーが進められる。
「お前がなにをしたのかわかっているのかぁ!
この呪いからはもう戻れないゾォ!!」
なんて背後のスピーカーに叫ばれる。

「いや、なにもしてないけど」と
ツッコミしているうちに、
乗り物は急降下したりしている。

「黒崎くんの言いなりになんてならない」も
ツッコミどころをかかえつつも
満足度の高いアトラクションで
めいっぱい遊んだ気分になる映画だった。

その証拠にエンドロールが始まると
両側に座る友人が「あっちぇー」と
手のひらで顔をあおぎだし、
会場のほかの女の子たちも
「かっこよかった!どうしよう!!」と
口ぐちに話していた。

SFでアトラクションだったけど
あくまでラブコメだ。
映画館をあとにした私たちはみんな
ほかほかとした、そのへんにいる人の中で
いちばん幸せそうな顔をしていたに違いない。

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