母と映画に行ってきた

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1年ぶりのことだ。
観てもらいたい映画があった。
そして一緒に観たい、とも。

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『世界から猫が消えたなら』
14日に公開されたばかりだ。

(映画公式サイト)

突然脳腫瘍を告げられ、余命が長くないことを悟った主人公が、悪魔と「なにかひとつこの世からものをなくせば、代わりに1日命をもらえる」という約束をする……


原作も読んで、感想もブログに書いてた。

そう、季節が冬に向かっていった頃、一気に冷え込んだ日に、この作品を読んで心があたたまったから母にも勧めたくなったんだった。その時はなかなか本を読んでくれなくて、しょんぼりした。(結局読んでなかったみたい)


その時はしょんぼりしたけど、
「本が読めていいねえ。おばあちゃん、活字を読むにはめがねをかけないといけなくなったから、目が疲れちゃうようになったの。若いときはたくさん読んでも平気だったのにね」
と祖母が最近言っていたので家族の気持ちがやっとわかった。


本を手に取った時から映画化の話は知っていたので、どんなふうになるのだろう…突然手に持っていた電話が消えていくときってどんな様子になるのだろう…といろいろ想像をふくらませた。


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原作を復習してくるのを忘れたままだったので、映画を観ていてストーリを思い出す。

「そうだ、このふたりは遠距離恋愛でもないのに、いつも電話をしてたんだったな。」


「僕」の母親役を演じたのは、私が母と観ていたドラマ『結婚式の前日に』で映画と同じく脳腫瘍を患っていた主人公の母親役を演じた原田美枝子さんだった。(このドラマの原田さんの性格が母にそっくりだったので、本人も親近感がわいていたみたいだ)


「僕」の親友・映画大好きなツタヤくんは、本を買う前に最後のページを見るらしい。主人公が悲しい最期を遂げるとわかっていて読みたくないという。私は原作を最後まで読みきっていたので映画の結末を知りながら観る、ということをしたが、まさにツタヤみたいなことをしているなと思った。


ストーリーに対しての感想は、原作を読んだ時のブログとほとんど同じだけれど、映画になると一気にたくさんの人の心にこの物語が届くんだな……と母の横顔を見て思った。


「すてきな映画を教えてくれてありがとうね、原作の小説も気になるわ」と言われてうれしかった。



公開があと1週間早かったら、
母の日に一緒に観に行きたかったんだけどな。