意外じゃなかったサードプレイス

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髪を35cm切ってから2ヶ月半が経って、パーマもとれてきたこともあってだいぶ髪がのびてきた。

 

今まで髪がとっても長くて根元からじゃないパーマかストレートで、そんなに高頻度で髪をいじりにいく必要もなかったので、短いときはどんな頻度で美容室に行けばいいのか忘れてしまった。友人に相談して2ヶ月半くらいがちょうどいいんじゃないということだった。

 

 髪の毛が大阪に渡りました - 謎の国のありす

 

このときお世話になった美容室にて…

 

シャンプーするところと髪を切ったり巻いたり染めたりするところが離れていて、私はシャンプーするところが星空みたいになっているのが気に入っている。

 

髪を切ったり巻いたり染めたりするところは過去に訪れた海外で聴いた洋楽がいつもすてきに流れているし、シャンプーするところは星空にぴったりなインスト曲が流れている。

 

夏になって自覚していたけれど、髪がけっこう乾燥していたようで、トリートメントもしてもらうことにした。

 

星空の下、匂いも温度もあたたかいスチームを髪にあてられていると、もうそこで流れているリラックスする音楽のことしか考えられない。

 

でも、私は横になるとよくおなかが鳴るので、シャンプーしてもらってる時も数えはじめてから20回はおなかが鳴って恥ずかしかった。美容師さんはシャンプーに集中されていたから気付かれていないといいな。

 

ここの美容室は大学の友人たちの間でもとても人気で、美容師さんに「先週あの子がきたよ」「月曜日はね、あの子が来てくれた」と教えてもらった。「あの子」や「あの子」が美容室のイスに座っている時も、きっと同じ会話がされているんだろうな。

 

みんな何を考えながら、このイスに座ったり、シャンプーをしてもらったりするんだろうと興味深い。

 

少し前まではなんだか美容師さんに申し訳なくて、目の前にある雑誌を見ないで自分の髪が切られていくところをまじまじと眺めていたけれど、そっちのほうが申し訳ないかもしれないと思って最近は雑誌を読んでいる。

 

私がかわいいと思っていた夏の流行の服装やメイクについて特集してあった。これまでにないくらいまじまじと眺めていた気がする。おしゃれは楽しいんだな、雑誌を作る人にとっても、雑誌に載る人にとっても、そしてこうして眺めている人にとっても。この美容室に来ているほかの友人もみんなそれぞれのおしゃれを楽しんでいてかっこいいと思っている。美容師さんとそんな話をする。

 

流れている音楽について考えたり、目の前にある文字や写真を追いかけていると、なんかに似ている感覚だと思った。そうだ、カフェにいるときだ。

 

カフェはよく、「サードプレイス」と呼ばれる。美容室も、友人たちも通ってるしいろいろな話をしたり考えごとをしたりしながらリラックスできる。美容室もサードプレイスみたいだと思った。

 

自宅(ファースト)でも、仕事場(セカンド)でもない、日々の生活を充実させてくれる場所。 この認識で合ってたよね?と確認したくてグーグルで検索してみた。

 

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通勤時間が長い人にとって、サードプレイスはなくてはならない場所にある傾向が強いこともわかった。ああたしかにそうかもしれない。

 

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そしてWikipediaには、床屋がサードプレイスの例となっていることも載っていた。これにはびっくりした。私はさっきまで美容室がサードプレイスのようだという認識は意外な発見だと思っていたからだ。

 

この、Wikipediaのページはなかなかおもしろく、サードプレイスについての定義や特徴についても考察されている。

 

無料、あるいは安い/食事や飲料が提供される/アクセスがしやすい/習慣的に集まる/フレンドリーで心地よい/古い友人も新しい友人も見つかる。

 

ああたしかに、美容室もそうかもしれない。そしてやっぱりカフェというのは最強にサードプレイスなんだと改めて思った。

 

フランスのカフェでは、日曜に、人がわらわらと集まり、コーヒー1杯で何時間も居座って、様々なことについて議論するらしいということを講義で習った。もはや日曜の仕事みたいだと思った。サードプレイスが日曜にはセカンドに昇格するのか。

 

こんなことを考えたりしている間に、髪は栄養をとり、少し短くされ、くるくるになった。これでやっと安心して夏が迎えられるような気がする。