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スのつく素敵な人々

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スのつく素敵な人々その1

スタンディングオベーション

いつか、なにかのコンサートに出かけた時。曲が終わって指揮者が終止符まで振り終わったあと、割れんばかりの拍手が会場であふれ出す。カーテンコールは長い。聴衆はアンコールを待つ。

そのホールはステージを客席がぐるりと囲んでいるタイプで、私はステージをはさんだ向こう岸、拍手の合間にある人を見た。

白髪、というかきれいな薄いグレーだけでできたおかっぱ(あんまり重めでない)のおばあさん。エレガントなワンピースを着て、客席を立って拍手を続けている。口には微笑みがうかぶ。座っていたのは一番後ろの席だったようで、一番後ろだから後ろの席の人に気兼ねすることもないのにどこか控えめなスタンディングオベーションだった。

 

 

スのつく素敵な人々その2

スターバックスから出てきた謎の人」

スターバックスコーヒーのファン歴はわりと長いほうだと自負している。最寄りのスタバと、万代シティのスタバによく行く。(好きだった古町店はなくなってしまった)

どちらのスタバに足を運んでも、2回に1回に近い割合で同じ女性に居合わせる。目のくりっとした、黒い髪が肩甲骨のあたりまで豊かにおりてきている、すらっとした方だ。いかにもいい女という感じで、初めて見たときはみとれてしまった。コーヒーと会話を愉しみ、しばらくするとさらりと帰ってゆく。

いつも、また会ってしまったなと思う。どちらのスタバに訪れてもその女性は、しずかに佇んでいる。この前は、スタバの前を通った時にちょうど交差点を渡ってきた。いったい何者なのだろう、不思議な人だ。

いつか話せるときが来るだろうか。