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ウィンドチャイムへの憧れ

短編集 -リサイクル楽器屋にて

 

ウィンドチャイムへの憧れ

 

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小学校のころ、音楽準備室にいたあいつ。夜に目が光るという噂が立ちがちなベートーヴェンの目も、シューベルトの目も、ラヴェルの目も届かない場所にいたあいつ。大太鼓や木琴を運ぶときにうっかりぶつかると、存在感をアピールしてくるのがあいつだった。

 

ウィンドチャイムが好きだった。

 

上の学年が音楽発表会という行事でなにかを演奏したとき、あいつがステージの前にいた。「シン・ゴジラ」に出てくる前田敦子くらいちょい役なんだけど、それでも存在感が妙にあったあいつ。

 

演奏の方法は小さな棒で端からなぞるだけ。そんなことだけでじゅうぶんに響き渡ってくれるのがあいつだった。

 

今でもときどき、コンサートなんかであいつを見かける。やっぱりちょい役で、パーカッションの人が他の楽器と一緒に扱っている。私自身にも、小学校を卒業してもウィンドチャイムを扱うチャンスはあった。吹奏楽部にでも入ればよかったのだ。でも私はそれを選ばなかった。遠くから見ているだけでもいいのだった。

 

リサイクル楽器屋で、久しぶりに至近距離であいつを見た。やっぱり魅力的だった。 

 

 

ピンクレディー・ベストヒット・アルバム

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訪れたリサイクル楽器屋では、中古のCDやDVDなんかも置いていた。店内BGMはずっとYUIだった。爆音で聴くYUIはYOI。(おもしろくなくてごめんね)

 

CDコーナーに置いてあったのは「ピンクレディー・ベストヒット・アルバム」。ピンクレディーといえば、私がカラオケ店に行ってメドレーになってる曲すべてを完璧に歌える、数少ないアーティストだ。(他には中森明菜相川七瀬がばっちり)

 

そんなことより、この服がとても可愛いと思った。今着てもおかしくないでしょう。ちょっと衣装っぽいかしら。

 

 

月刊ピアノ」のすき間に

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「栄光の架け橋」「ロコローション」「ありがとう」…なんだこのゼロ年代なラインナップは!!と、うなり声をあげそうになった。

 

リサイクル楽器屋には、中古の楽譜も置いてあったのだ。「月刊ピアノ」に載ってる楽譜は、そのときの話題の曲をピアノにアレンジして今すぐ弾けるようにしてあるから面白いと思う。

 

そのリサイクル楽器屋に置いてある「月刊ピアノ」は、2004年〜2007年くらいのものだった。そして。

 

左から順番に「月刊ピアノ」の年号と掲載曲を確認していったら、「月刊ピアノ」と「月刊ピアノ」の間に変なすき間があった。こじ開けてみると、「コンコーネ 50番」だった。もとの持ち主は今、何をしているのか気になる。

 

 わぁぁ…「ありすの おんち!」と笑いまじりに叱られた記憶しか残っていない。私も自宅にある「コンコーネ50番」をリサイクル楽器屋に出したくなった。