誰も知らないこと

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先日、海辺の花火大会に行った。

私は今まで新幹線の中から偶然見る長岡花火と

幼い頃から慣れ親しんだ新潟花火くらいしか

花火大会を味わったことがない。

 

水の上で花火が咲く柏崎の大花火大会。

眼から空まで遮るものがない

広くて黒いキャンバスいっぱいに

大きな光がぱあっと降ってくるそうで。

 

海というとよく、セットで思いつくのが

「嫌なこと」そして「青春」だ。

嫌なことがあったら海に行って、考える。

自分の悩みは小さかったと感じる。

そして「夕日のバカヤロー」って叫びながら

浜辺を走るとか、ね。

 

海辺の花火大会はまさにそんなようで、

広々としたところに座って、空を見上げ

大きく咲く花火の音と

人々の歓声を交互に聴く。

私も一緒に歓声をあげる。

小さいことはどうでもよくなったし、

クマやタヌキやハートや魚の形にあがる

花火を見て、

「花火を作る人ってすごいんだなあ…」

なんてしみじみ思ったりする。

 

数日経ってもやっぱり、

あのにぎやかな空間が脳裏に焼き付いてるけど

でも、もう1つ忘れられない景色が。

車が渋滞に巻き込まれないようにと、

ちょっと早めに出てきたんだけど、

門限が近づいているようで

帰路を急ぐ

中学生くらいの男の子と女の子がいて、

走っているうちにどさくさにまぎれて

どちらからともなく手をつないでいた。

この季節に限った話じゃないのに、

「ああ、夏だなあ」なんて思った。

 

誰かの幸せの瞬間をひと目見て

その日がいい日だったと思える理由が

ちょっぴり増えたのがよかった。

 

そしてきっとこれを見たのが

私だけだった、ということも。

 

 この話を誰かにするたびにはしゃいでしまう。