The Phantom of the Opera

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帰り道に野性のきつねに会った昨晩。

日本でのそれと同じく、私のロンドンでの朝は早いです。それでも、慣れない鍵の開け閉めに手こずっているあいだに時間は過ぎていきます。凍えそうな朝の空気、とりあえずバナナを片手に駅に急ぐのが日常になっています。背中を押してくれるのはiPodで聴くBABYMETALの歌!朝「メギツネ」を聴いたあたりで通った道に夜、きつねに会いました。


木曜日

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「2週間目はとにかく日本食が恋しくなるんよ」というミサキの言葉どおり、お昼は日本食を求めて「wagamama」というチェーン店に行きました。メニューに焼きうどんという文字を見つけ、久しぶりに食べたくなってオーダーしました。

「wagamama」は日本の味をリスペクトして作られた料理を食べることができるお店。…という情報どおり、薄めの味つけであくまでリスペクトという感じがしました。日本食レストランをめぐるのも色々なタイプのお店があって楽しいです。

ユウタが家に1度上着を取りに行っているあいだに、アオイと一緒にとっても有名な場所に行ってみました。

ハリーポッター」に出てくる9と3/4番線のホームへの道!!!!

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キングスクロス駅にあるということは知っていたし、グーグルマップにもこの特別なホームの場所は記されていたけれど、お店や人が多くて広いこの駅で見つけられるのかなと思っていました。でも、すぐそこに行列が出来ていたのでその列を目でたどると納得!

行列を作っている人、写真を撮られる人を待っている人…たくさんの人に囲まれて写真を撮られるのはなかなか恥ずかしいです(笑)でもマフラーも貸してもらえるし、ポーズもアドバイスしてもらえてとても楽しい時間になりました!

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ユウタも戻ってきたことだし…ということで向かったのはノッティングヒルです。私がロンドンに来たばかりの日、ここでリオのカーニバルばりの盛り上がりを見せる「ノッティングヒル・カーニバル」が開かれていました。

写真はポートベロー・マーケット。カーニバルは終わり、ほとんどの店が開店する土曜日でもなかったので閑散としていましたが、とても可愛らしい通りです。

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アリスという名のお店!

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小腹がすいた私たちはカフェを求めて歩きました。とてもあたたかい日でした。私はポートベロー通りみたいなカップケーキ、ユウタとアオイはスコーンでお茶の時間。Wi-Fiがあるカフェはついつい長居してしまいます。

夕食にはまだ早いよね、ということで通学路で通る駅沿いにあるリージェントパークへ。ごみごみとしているロンドンですが、ところどころにある公園はどれも大きく空気がきれいで、晴れの日に訪れたい場所です。

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ん…あれは?

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リスではありませんか!!懸命にえさを探し、からだとほとんど同じ大きさのしっぽをなびかせて走り回るかわいいリス。

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人々は草の上に寝っ転がってピクニックしたり、長く続く公園の道を走ったり、カフェでひと休みしたりとそれぞれ楽しそう。私たちも美しい景色を楽しみました。

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早めの夕食は念願の「わさび」で。またまた日本食になってしまいましたが、学校の近くにもあるこの「わさび」は人気が高く、昼食の時間は混み合っています。夕食のときもあとからあとから人が訪れてはスシを買って行きました。やっぱりお寿司とお味噌汁はほっとします。

お腹がふくらんだ私たちが地下鉄に乗り次に向かったのは今日のメイン・ミュージカルが行われるシアターです。

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杏さんの情熱大陸で「ファントム」のミュージカルのことを知ってから、いつか生で観てみたいと思ってきました。とてもラッキーなことに英語学校でSALEチケットが手に入り、月曜日からずっと楽しみにしていたのです。

杏さんがヒロイン・クリスティーヌを演じた舞台版とはストーリーも結末も異なりますが、今日私が訪れたハー・マジェスティー劇場で上演され映画化もされたのがこのアンドルー版でした。あとからわかったことではあるけれど、この劇場は夏目漱石も留学中に訪れてこの「ファントム」を観劇したそうです!

19世紀末のパリ、オペラ座(オペラ・ガルニエ)が舞台。パリのオペラ座の地下に住み、劇場関係者から恐れられている怪人と、怪人に歌手としての素質を見いだされレッスンを受けるコーラスガールのクリスティン・ダーエと、その幼なじみで新たにオペラ座の後援者となったラウル子爵の3人を巡る三角関係のストーリーが描かれる。
あらすじはウィキペディアから。

フィギュアスケートなどでもおなじみの半音階が大音量で下がったり上がったりするあのメロディーが会場いっぱいに響き渡りました。

バレエも豪華な衣装も、ステージのどこを観ても凝った作りで、長いこと愛されてきたミュージカルであることを改めて実感しました。役者たちはそれぞれがキャラクターに合った声色で、それぞれが歌を生業とし愛する気持ちが伝わってきます。

わかっていたことだけれど、ファントムがなんとも不憫で哀しい気持ちになりました。それでも歌から哀しみ以外にもたくさんの気持ちを受け取ることのできたすばらしいひとときになりました。

感動のラストでタイミングよく、客席のどこかからオナラが聞こえてきたことは唯一のざんねんなことでした(笑)。

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劇場を後にして少し歩けばそこはピカデリーサーカスです。暗闇にも映える白く美しい建物に見守られながら帰路につきました。