オリエント急行殺人事件

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万代の映画館 Tジョイでは
「午前十時の映画祭」というのをやっている。


一度、スクリーンで観たかった。
もう一度、スクリーンで観たかった。
この映画祭で扱う映画は「甦る不朽の名作」
だから私にとってはすべて前者だ。

高校生のときにこの映画祭の存在を知り
(そのときが第1回だったので)
風と共に去りぬ」「プリティウーマン」
そして「チャイナタウン」を観てきた。

↑「風と共に去りぬ」を見た当時の
感想を書いたブログも出てきた。

今回は"乗り物にご用心"という特集で
次回上映作の「死刑台のエレベーター
とセットになって乗り物モノだ。

オリエント急行殺人事件」

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名探偵・ポワロが偶然乗りあわせた
豪華寝台特急列車で今夜、殺人事件が…。

今年初めて観た映画「ピンクとグレー」は
原作からは思いつかぬ
ミステリ仕立てになっていたが、
今年の二作目も続いてミステリ作品だ。

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昨年の1月に、
和製の「オリエント急行殺人事件」
がドラマ化されて放送されていた。

名探偵役の野村萬斎さんをはじめ
豪華な俳優が勢ぞろいしていたけれど
序盤を観たところで録画のDVDを
しばらく貸出していたので、
ラストまで観られずじまいだったのだ。

名探偵が満席の一等席をなんとか確保し
豪華寝台特急列車は出発。
雪で列車が進めなくなっている間に
殺人事件が起こっていた…という
ところまではドラマで観たとおりで、
その後も同じ展開を予想させる。

ミステリ色ももちろん楽しむポイントだけれど
映画の舞台はイスタンブール、ロンドン行き。
国際色豊かな駅には着物姿の女性たちもいて
(なぜか中国語をしゃべっていた)
列車のなかもさまざまな言語が飛び交う。

一等客室を利用する物語の中心人物たちは
物乞い・物売りをかき分けて列車に乗り込む。
ふわふわのファーのコートをまとった女性、
それを恭しくエスコートする男性たち。
ワケありっぽい男女もいる。

寝台特急には食堂車があって、
そこで客たちはこれまた豪華な食事をとる。
その姿がまた品がよく(よくない人もいた)
寝台特急の品格を映し出す。

このように、ミステリ色だけではなくて
優雅で品のよい物語の世界を味わえるのも
この作品の楽しいところだ。

殺人事件、なのに
やけにのんびりとした音楽が流れている。
この結末はもしかして…

映画が終わってTwitterで検索してみると
ほかの映画館でこの作品を同時に
楽しんでいた人の感想がつぶやかれていた。
東京では満席ではじかれた人も…
新潟の映画館では席にとても余裕があり
客層も50代-60代くらいの人が多くて
落ち着いていたので、また映画館が
違えば異なる雰囲気を味わえるのかも。

イギリスの映画なので、
アメリカ英語とイギリス英語の使い分けや
イギリスの陪審制度なんかも出てきたのも
面白いところだった。
原作も読んでみたいし、録画の
和製・オリエント急行殺人事件も観たい。

1月最後に世界をまた広げてくれる
映画に出会えた。