「おせいさん」のエッセイ

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おいおい、またまた久しぶりじゃん。

今、スターバックスにもらった

ドリンクチケットの期限がせまってるのに

気付いて、ベンティサイズのラテと引き換えて

それでイスに座ってこれを書いてる。

さむいので、フラペチーノな気分じゃない。

 

昨年田辺聖子さんの小説に出会って

(夏休みだった。『孤独な夜のココア』)

すっかり田辺さんの書く文章が好きになり

『おちくぼ姫』という、古典を訳して

田辺さんらしい文章になったものも読んだ。

 

そして、今年やりたいことの1つにあった

田辺聖子さんのエッセイを読む」

を叶えるべく、私は全3冊の

エッセイシリーズを本棚にそろえた。

 

『女は太もも』『やりにくい女房』

そして今読んでいる、『主婦の休暇』。

 

「おせいさん」こと田辺聖子さんと

仲良し「カモカのおっちゃん」が

様々なことをあーでもない、こーでもないと

小気味よく議論するエッセイだ。

様々なこと、なんてぼかして書いたけど

とくに1冊目『女は太もも』は

男と女についてが多い。

 

「おせいさん」の紡ぐ言葉は、

小説ももちろんそうだけれどエッセイになると

どうしてこんなに優しいのかな。

「人間ってどうしてこんなにだめなんだろね」

なんてことが書いてあっても、

その根底には人間に対する愛があふれてる。

 

2冊目『やりにくい女房』では、

エッセイが書かれた時代(1970年〜80年代)に

起こった出来事をなぞりながら

(チジョウのもつれで起きた事件とか)

「おせいさん」と「おっちゃん」が

これからの時代を憂いたりする。

でもそれも、「これから日本は

どうしようもなくなってくね」じゃないのだ。

女の人がもっと活躍したらいいとか、

そういうことは

昔から言われていたみたいだけど、

その先まで想像しているのがおもしろい。

 

「おせいさん」のエッセイを読んでいると

気持ちがスーッと楽になる不思議。

最近色々なところに出掛けているので

ふとさみしい気持ちになったり

必要以上に緊張したりするんだけれど

「おせいさん」のエッセイがカバンにあると

これまたスーッと心がほぐれてゆく。

 

今読んでいる3冊目『主婦の休暇』でも

すこし前に起こった事件とか、

おいしいお酒のことが書いてある。

最近も田辺聖子さん、

新しくエッセイを書いたのが

文庫になったみたいなので

このシリーズを読んじゃっても寂しくない。

 

そしてまた、小説も読みたくなるのだ。