メーテルを語りたい

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悲しい思い出も、
なつかしくなる時が来るのよ…

銀河鉄道999」のメーテルに出会ったとき
私は彼女の言葉にひどく癒されたものだ。

原作の漫画に数種類のアニメ、映画…
設定が少しずつ違ったり、
目線が変わっていたりと奥が深い
銀河鉄道999」シリーズ。
生まれる遥かまえからある物語でもあるし、
私はまだその全ては知らない。

けれど、それでもわかることはある。
メーテルの魅力について…

銀河鉄道999を、そしてメーテル
知っている人ならきっとみんな
彼女に惹かれるであろう…
男性の永遠の理想だ、なんていう言葉もある。

メーテルの魅力といえば
その魅惑的な容姿はもちろん
けして声を荒らげて怒らないこと、
男性をたてつつ自分で身を守れること、
儚さと強さを兼ね備えていること…
女性としても見習うべき点がたくさん。

キリンのようにふさふさな睫毛、
背中を覆うようなみごとな金髪、
華奢な身体に真っ黒な装い…
ああ見えてお酒も強いみたい。
魅惑的だ…ということは、
色気のあることだと思う。
スレンダーなメーテルから現れる色気とは
いろいろな経験をしてきたこと、
そこから生まれる落ち着きや
隠そうとしていることすべてなのかも。

旅の先々で鉄郎とメーテルは危ない目に遭う。
そのたびにメーテルは彼女らを襲うものや
危ない目に遭うきっかけをつくった鉄郎を
声を荒らげて責めたりはしないのだ。
鉄郎にはわかるように言うし、
敵にたいしては慈悲深い心でそっとする。
「楽園に住む人間の心はだんだんすさんで、あれはてていくみたいだね、メーテル!きびしい星にいる人の心のほうがきれいなのかもしれないね、メーテル。」「私もそう思うわ、鉄郎…」
「どちらかがまちがっているかなんていえる人はどこにもいない…宇宙の歴史が全部終わってみないとわからないわ…」(ともに1巻より)
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鉄郎にたいして母親のように
母性で包み込むこともあるけれど、
どこか男性の一歩後ろを
歩いてついていくような、
男性をたてるような様子も見せる。
そして冷静に自分の身を自ら守る。

伏し目がちな目は、顔の輪郭に影をおとし
その人を憂いた表情に見せる。
鉄郎が「メーテルはまるで、お母さんみたい」
というと「そう、嬉しいわ」といいながら
どこか寂しそうな顔をする。

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松本零士さんは、メーテルのモデルを
シーボルトの孫にしたという。

「私は時の流れを旅する女。今までに数え切れないくらい多勢の若者と旅をしてきたわ。ともに喜んでともに悲しんで、そして死に別れてきた。私は一緒に旅した若者のことを決して忘れない。一人一人の思い出をこの胸に刻みこんで抱いて行くわ。永遠に。」
「さようなら鉄郎・・・。いつかお別れの時が来ると、私にはわかっていました。私は青春の幻影。若者にしか見えない時の流れの中を旅する女。メーテルという名の鉄郎の思い出の中に残れば、それでいい。私はそれでいい。」

メーテルとは、こういう人なのだ。
いったい何歳なんだろう。


きのうのブログで紹介したばかりだけれど
メーテルにいちばん近い物語の人物
といったら「アデライン」だなぁ。
彼女もまた、29歳をなんども経験することで
様々な若者と出会い、恋に落ちてきたから。

いくら髪や睫毛をのばしたって、
おとなしさを演じたって
メーテルにはなれない。
でも、惹かれてしまうことには仕方ない。

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大泉学園駅で、11月にメーテルに会った。
一生かかってもあなたにはかなわないけれど
いつまでも私の憧れでいてください。

大人げない態度をとってしまうたびに、
なにか悪いことが起こるたびに、
ビフテキを食べて落ち着こう」と思う。

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これは万代で食べられるからね。